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行政書士山口のブログ7 相続放棄できる?

相続放棄できる?


  ある方(父親)が亡くなりました。
家族は妻と、子が三人です。
 
  父親は会社を経営しており、
会社の借金の連帯保証人になっていました。
 
  ただ、父親には、生命保険がかけてあったので、
借金などがあったとしても
生命保険金でカバーできるだろう
と家族は思っていました。
 
  しかし、父親の死後、会社の経営は、
父親の弟が引き継いでいたのですが、
元々ある借金に、父親の死後の会社経営
による借金も加わり、借金総額は、
実は相当の額にのぼっていることが判明しました。
 
  そこで、子は、自分達に借金の負担が
かぶさってこないように、相続を放棄しようと考えました。
 
  しかし、そう考えた時には、父親が亡くなってから、
3ヵ月が過ぎていました。
 
  この場合、相続放棄できるでしょうか。
 
  相続が開始しますと、何もしない限り、
相続人は相続財産、借金などを受け継ぎますが、
相続人の意思で、相続そのものを拒否できます。
これが、相続放棄です。
 
  この相続放棄は、自分のために相続の開始があったこと
を知った時から3ヵ月以内になされなければなりません。
 
  問題は、どのような場合にも、
この原則があてはまるかです。
 
  これについては、3ヵ月以内に相続放棄
しなかったのが、相続される人に相続財産、借金などが
存在しないと信じたためで、そう信じるのに
もっともな理由があれば、
この3ヵ月は、
借金などを認識した時などから
起算されるとされます。
 
  ここで取り上げた場合については、
例えば、同居の家族が会社の役員になっていて
会社の経営状態を知っていたり、
また、父親の預金を引き出していたという
ようなことがあったとすれば、
相続放棄は難しいといえるでしょう。