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行政書士山口のブログ3 親族相盗例

親族相盗例


 ある方が、高齢のお兄さんを介護する契約
を結びました。
 
 そのお兄さんは、3人兄妹の一番上でしたが、
結婚しておらず、
自分が80歳近くになったことから、
年が離れた下の妹に、将来、
自分が動けなくなった場合を考えて、
面倒を見てもらおうと思ったのです。
 
 妹はお兄さんの事情をよく知っていましたので、
お兄さんの申し出を受け、ご主人の了解を得て、
お兄さんの面倒を見ることに同意したのです。
 
 お兄さんは、そのために使ってもらうお金として、
数百万円のお金を、
妹に「預け金」として預けました。
 
 ただ、お兄さんは、まだ、元気で動くことができ、
妹夫婦とは、住む家が別でしたので、
時々、妹夫婦の家を訪れては、お酒を飲み、
楽しい時を過ごすという関係でした。
 
 しかし、そのお兄さんが、急に亡くなりました。
 
 そこで、お兄さんの財産の相続をどのように扱うか
話し合いが行われ、その際に、
その数百万円のお金が問題になりました。
 
 お兄さんとの介護契約は、
公正証書によって締結されていたのですが、
実は、妹は、お兄さんから預かっていた、
そのお金を、自分のご主人が
経営している会社の借金の穴埋めに、
全て、つぎ込んでいたのです。
 
 一般的に、一定の目的のために預かっていたお金を、
勝手に、別の目的に使ってしまえば、
それは横領になります。
 
 ただ、同居している等、一定の親族の間では、
横領等の財産罪が行われても、
刑が免除される等の扱いがされます(親族相盗例)。
 
 法律は家庭に入らずという思想に基づくものです。
 
 しかし、この場合は、この要件を満たしません。
 
 預かっていた財産は、その目的を踏まえて、
適切に管理しておく必要があります。